先日ようやく入手しました。以下は本の裏表紙に付された紹介文です。
アヴィセンナが行った形而上学に関する説明は、アリストテレス以後のこの学問をめぐる最重要の業績の1つとなる。本書はそれが11世紀初頭から16世紀末に至るまでのあいだにアラビア・ヘブライ・ラテンの文化に対して直接間接におよぼした影響を考察するものである。とりわけ本質と存在の区別、普遍者論、必然的存在としての神概念、流出論などの哲学的トピックが焦点とされる。くわえて本研究では、これら3つの文化においてテクストの伝統が置かれている文献学的・歴史的な状況に対しても検討が加えられる。
なお目次は出版社のサイトで見ることができるのでここでは省きますが、内訳はアラビア5本、ヘブライ3本、ラテン7本というぐあいになっています。個人的には、11-12世紀の存在論を扱ったWisnovsky (27-50) と13世紀の存在論を(特にファフルッディーン・ラーズィーのal-Mulakhkhas がおよぼした影響という観点から)扱ったEichner (123-51) の2本が重要です。
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