Samstag, 19. Dezember 2009

モアウェッジ「トゥースィーの論理学及びイブン=スィーナー的伝統における『実体』の分析」

P. Morewedge, ''The Analysis of 'Substance' in Tusi's Logic and in the Ibn Sinian Tradition'', in G. E. Hourani (ed.), Essays on Islamic Philosophy and Science (Albany: SUNY Press, 1975), pp. 158-88.

今週のあたまくらいからちょこちょこ読んでいたのですが、いい加減ケリを付けようと思い、今朝から多少集中して。

一言で言えば、アリストテレスが「実体」という概念に残していた曖昧さをイスラーム哲学が取り除いた、というのが本論での主張。そしてその際に存在と何性の区別だとか、科学と哲学の区別だとかが問題になるそうです。具体的なテクストとしては、トゥースィーの『学習の基礎』Asas al-iqtibas を用いるとのこと。興味をそそられます。

しかし具体的な議論の流れは殆ど追うことができませんでした。何だか議論があまり深まっていないような気がするし、より道も多いです。というか、部分部分では理解できるのに、それらが全体としてどういう意味をもつのかがさっぱりわかりません。で、実体やカテゴリーなどについてのトゥースィーの分析はSyntactical(構文論的?;たぶんカルナップ)なんだとか。

一応、以前購入した丹治信春『クワイン:ホーリズムの哲学』をもう少し読み進めた後に、もう一度読み直してみます。

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